Seileen

セイレーンと読みます。
ヴォーカルのSeliaDJのSisenの二人ユニットです。

雰囲気は、ベルベットエデンに少しだけ似ているかもしれません。
より前衛的(いろんな意味で)ですが!

V系、即ちヴィジュアル系というのは、
化粧や服装に力を注ぎ、時には音楽以上にこだわる
タイプのアーティストを指すものだと思うんです。

そういう意味では、確かにこのセイレーンは
すべからくヴィジュアル系というべきでしょう。
しかし、方向性がね。。。
美しいというのとはちょっと違う方向にそれている気が…。
最早グロテスクといった方がいいかもしれません。
で、そこに惹かれている私がいました(爆)

ともあれ、とにかく実力はあります。
Seliaの歌唱力はポップスのシンガーレベルを超えています。
クラシックのテノール(声が高いからアルトと言いたくなる)
といった感じの発声方法で、ロックとは一線を画しています。

実際ソロでクラシックも歌っているようです。

SisenのパートのDJというのは、
Seileenを聴くまで、私はDJというのをまともに
見たり聴いたりしたことがないので、
ライブ動画を見ても良く分かりませんが、
その筋では結構有名な人のようで、
ソロでもかなり広く活動しており、ファンも多いようです。

音源はまだ全く買っていませんが、
ライブ動画が気に入りました。

Eden without EVE

お気に入りです。
特に赤いパニエ(?)のダンサーがいいですね。
あの顔をつぶすようなアクセサリーで、
素顔の確認もできないようなコスチュームが、
異様な凄みをかもし出しています。

歌詞がないというシュールなところも好きです。
「HA」しか言ってないです(笑)
【動画】
◆Promotion Movie

Velvet Eden

ヴォーカルのDADA、
キーボード・プログラミングのKALM、

二人で構成されるユニット。
(サポートギターにSAYUKIもいるので、実質は三人)。
完全打ち込み、二人構成、
独りがヴォーカルで独りがキーボードと、
そのユニットの構造がSchwarz Steinとそっくりです。
でも、時代的にはこちらの方が昔で、Schwarz Steinの
先輩に当たります。

曲の性質も、Schwarz SteinのHoraと
VELVET EDENのKALMでは似たところがあります。
Horaは作曲関係で、師と仰ぐ人間がいるようですが、
もしかしてKALMだったりしないかと勘ぐってしまう。
あくまで私の推測なので、確証は全く無いけど。

ですが、Schwarz Steinのヴォーカルで
ソロ活動を始めたKayaの曲を、KALMがサポートしています。
KayaとKALMは直接接点が無いのに対し、
Horaは同じVELVET EDENにいた時期があることを考えると、
(同時にいたわけではないですけど)、
HoraとKALMに何らかの繋がりがあった可能性は
無いとは言えないです・・・。
Horaを介して、KayaとKALMが繋がったのではないかと、
推測してます・・・、私は。

【略歴】

1998年11月「VELVET EDEN」結成
同14日渋谷ON AIR WESTイベント
「東京地下室」にて初ライブ
12月池袋サイバー、イベント「天国と地獄」
1999年1stデモテープ「Street of ALICE」発表、
限定1500本即完売
池袋サイバーにて4月動員ランキング9位
05月渋谷ON AIR WESTイベント「東京地下室」
「Street of ALICE」が新宿ライカエジソン
3月〜5月売り上げランキング、
総合10位/テープ部門2位に
06月池袋サイバー、イベント「天国と地獄」にて
6月ランキング2位
07月2ndデモテープ「Madame Taranture」発表、
限定2000本予約完売
同日ライカエジソンにて
発売記念インストアイベント開催
08月渋谷ON AIR WESTイベント「CYBERCITY」
資料集「Madame Taranture・解読の書」配布
09月「Madame Taranture」が新宿ライカエジソン
7〜9月ランキング、総合3位/テープ部門1位に
12月1stアルバム「人形娼館」リリース
2000年3月1stビデオ「SAD MASK」リリース
5月2ndアルバム「Street of ALICE」リリース。
9月マキシシングルリリース

恐らく2000年で、KALMが脱退したはず。
その後、Gt.にMASAHIRO、Ba.にRYO、Dr.にABE、Key.には
Schwarz SteinのHoraが参加し、
バンド形式に再編成されます。
KALMが抜けた後の展開は、私はあまり詳しく知らないです。
実際、KALMなき後のVELVET EDENの作品には
魅力を全く感じないです。
程なくHoraは脱退し、KayaとRudolf Steinerを結成し、
その後にScwarz Steinと改名する事は
既に別ページで書いたとおりです。

一方VELVET EDENの方はメンバー間の不和
(特にDADAと他のメンバー)問題が
多発し、とうとうDADAも脱退となり、
初期メンバーが完全にいなくなる
という末路を辿ったらしいです。
その後は、The VELVETと改名したというのは
知っていますが、それから解散したのか、
今も何かやっているのかは知らないです。

とにかくVELVET EDENの魅力は
DADA・KALM時代に尽きます。
その後のダメな時期ははっきり言ってどうでもいいです。

DADAはKALMと不和、
その後のメンバーとも問題を起こしている事から、
人格的にかなり問題があったのではないかと推測されます。
まあ、歌詞を聞く限り
まともな人間とは思えないですけど・・・実際。
しかし、おかげであの気違いじみた秀逸な歌詞の作品が
出来たわけだから、複雑な気持ちです。
短命に終るのは、運命付けられていた
のかもしれないですね。

分島 花音

Manaによってプロデュースされた、
チェロヴォーカリスト。
2008年6月現在で、19歳と若いです。
Manaプロデュースだが、MIDIネットではなく、
メジャーのレコード会社に所属しているようです。

今のところ、シングル"still doll"のみのリリース。
still dollはアニメ「ヴァンパイア騎士」のエンディングテーマ。
これからの活躍が期待されます。

演奏する映像はまだ殆ど無いので、
実力の程は確認できませんが、
3歳の頃からチェロを弾き始めたということですから、
きっと高い技術は持っているのでしょう。

ヴォーカルとしての力量はまだ測りようがないです。
CDの声というものはいくらでもいじれますからね。
1stシングルを聞く限りでは中々いい感じです。
ビジュアル系って、基本的に男ばかりだから、
女の歌声を聞くことは今まで殆ど無かったので
(HoraのINNER UNIVERSEは女のヴォーカルだったけど)、
聴いてみて、ちょっと新鮮な気持ちがしました。

Manaの曲が中々良い出来ですし、
甘える感じの歌声が良くマッチしていて、
耳に心地よかったです。
歌詞には余り深みが感じられなかった。
ただ私は一発目の再生で良いと感じる事は余り無く、
大抵何回か聴くうちによさに気づいていくことが多い中で、
このCDは(特にカップリングは)最初から結構気に入ったので、
かなり良い作品になっているのかもしれないです。

まあ、まだ若いから、これからの努力次第で
良くも悪くもなります。
メジャーデビューすれば、周りがちやほやするでしょうから、
それで天狗になってしまえば、それまででしょう。
謙虚さを持ち続け、日々精進を続けていけば
きっと良いアーティストになれると思うので、
是非そうなってほしいと思います。

私が注目しているアーティストでは
今の所、一番そういう理想的な頑張りを
しているように見えるのは、Kayaですね。
是非ともKayaのような姿勢で頑張ってほしいものです。
メジャーデビューもしないのに天狗になったJUKAは
見事に破綻しましたけど、
そうはなってほしくないものです。
【1st Single】
◆Still Doll
1.Still Doll
2.黒い鳥籠

Versailles

もっと早くこの記事を書くべきでした。
更新するのをめんどくさがっていて、
機を逸してしまった感があります。
メンバーの一人が急逝、私が記事を書く前に
メンバー構成が変わってしまいました。

Versaillesは、今はなきMALICE MIZERの後継ともいえる
ような存在感をV系の音楽界で占めています。
重厚な衣装に身を包み、クラシックとロックを
組み合わせた音楽、女形ギタリストのHIZAKIと、
MALICE MIZERとの共通点が多く見られます。
MALICE MIZERとの違いは、MALICE MIZERでは
ダンスや寸劇といった
必ずしも演奏にこだわらないライブ構成だったのに対し、
Versaillesは演奏に重点を置いています。

Versaillesの目玉はなんといっても、
ギターのHIZAKI、そしてもう一人のギターTERUです。
この二人のギターテクニックは、素人目に見てもすごいです。
V系は見た目だけで、音楽の内容は二流、
というのはよく言われることですが、
この二人には必ずしも当てはまらないです。
MALICE MIZERもこと演奏テクニックについては、
残念ながらたいしたことないといわざるを得ないです。

ゴスロリの元祖となったMALICE MIZERの女形のManaは、
今はMoi dix Moisで活動中ではありますが、
煌びやかな旋律を持つ作曲センスと高度なギターテク、そして
Mana以上に派手な衣装をまとった女形のHIZAKIの登場は、
かつての大物の一つの時代が終わったと
思わせるに十分でした。
現にMoi dis Moisは音源のリリースもここ数年滞っており、
目立った活動もなくなりました。

他のメンバーも紹介していきましょう。
リーダーを差し置いてHIZAKIの話ばかり
してしまっていましたけど、そろそろリーダーの話を。
VersaillesのリーダーはヴォーカルのKAMIJO。
MALICEもどきのC級バンドLareine出身。
ひどい言い方ですが、Lareineはお世辞にも
良いバンドとはいえなかったです。
まさに悪い意味でのV系バンドで、
見せ掛けだけで中身がまるでない、かっこつけ集団でした。
(ベーシストのEMIRUは別格でしたが)

KAMIJOのヴォーカルとしての実力もお粗末この上なく、
メンバーの入れ替わりが激しく、
最後はギターの失踪を契機に崩壊しています。
要するに、メンバーがヘタレだったということです。
まあ、V系に走る人間というのは、
まともな演奏では実力派に太刀打ちできないけど、
容姿にはちょっと自身あるという人達が、
その容姿でちやほやされたいがためにバンド組む、
という程度のものなので、基本的にヘタレだらけです。
こういうのはそう珍しくないことなのです。
そのヘタレの代表格、ペテン師とも言うべきが、
ヴォーカルのKAMIJOです。
見た目はかっこよい。実力はないが、
見た目と演出で何とかLareineでメジャーデビューを
果たしはしたが、結局メッキが剥がれてしまいました。
はっきり言って、この人の存在は知ってはいましたが、
私はまったく問題にしていませんでした。

と、ここまで散々こき下ろしてきたんですが、
Versailles結成後の彼の活躍は、
今までの私の評価を少なからず変えさせて来ました。
少なくともいえるのは、他のLareineの関係者と彼は
違っているということです。
実力云々はひとまずおくとして、
彼はただのヘタレではないです。
諦めない人間だったところは大いに評価できます。

彼は音楽活動を始めて10年は経ちます。
あの挫折を味わいながら、今、HIZAKI・TERUという
凄腕のギタリストを味方につけて返り咲いたこの人の執念は、
一目を置く価値があると見ました。
そして、ヴォーカルとしても、
MALICEのヴォーカルだったGacktと比べれば
遠く及ばないにしても、成長が見られます。
そういう一面があるので、これからも注目していこうかな、
という気にさせてくれます。

ベーシストはもう一人の女形のJasmin YOUでした。
(HIZAKIのソロ活動時代はTERUも女形でしたが、
今は男キャラに戻ってます。)
過去形なのは、彼はもうこの世の人ではないからです。
高級娼婦のような紫を貴重としたゴージャスな衣装で、
ベースを弾く姿は異様な存在感がありました。

ベースというのは演奏の前面に出ることはないので、
素人がその実力を評価するのは難しいですが、
所々あるベースのソロパートを特に構えることなく、
弾きこなす様から充分な実力があったのだと想像させます。

2009年の8月に死去。
7月あたりから療養中というコメントが出ていて、
メンバー間の不仲説もファンの間では囁かれていましたが、
そういうことではなく本当に病気だったことが、
残念ながら彼の死という形で証明されてしまいました。
死因は最後まで公表されていないです。
これは、私の想像ですが、鬱病とか精神の病
だったのではないかと思います。
確証のないことをWEB上で書くことは
憚らねばならないですが、
もしもバンドの発展によるプレッシャーで
鬱に患ったということであれば、
右肩上がりで人気が出続ける限り、
プレッシャーは大きくなるばかりなので、
結末としては、正直死しか待っていなかったろうと思います。
精神的な建て直しをするまもなく、状況は日に日に厳しくなる、
もし隠された真実が、こういうことであったとしたら、
これほどの悲劇はないですね。
今は冥福を祈るしかないです。

最後はドラムのYUKI。
HIZAKI・TERU・YOUの三人は、HIZAKI Grace Project
(HIZAKIのソロ活動)からのメンバーで、
KAMIJOも活動をバックアップしていたので
(当時のヴォーカルはJuka)関係者です。
YUKIはベルサイユ結成時の彼らのグループの中で一人、
全く新しいメンバーです。
因みにGrace Project時のドラムは美景という男でした。
正直大したドラマーとは思えなかったです。
専門知識がないのでなんとも言ませんが。

YUKIはライブハウス鹿鳴館お抱えのドラマーで、
Versailles結成時に鹿鳴館推薦でメンバーに加入。
それなりに実力があると見ていいのでしょう。
実際、見た目的にも美景より上手く見えます。

また、こういう活動に対する周囲の
バックアップぶりにおいても
リーダーKAMIJOの人徳というか、そういった物が
あるのだろうと想像させます。
軽薄そうに見えて、この辺の不思議さが
KAMIJOの魅力ともいえるんですよね。。

Versaillesの曲はピアノ・パイプオルガン・バイオリン・ハープや
ツェンバロといったクラシック楽器と、
ギターを中心としたロックの楽器を組み合わせた音楽で、
この意味ではMALICE MIZERに近いです。
しかし、ギターには派手な速弾きをするソロパートが必ずあり、
演奏の技術を十二分に披露する構造になっており、
ここがMALICE MIZERとは決定的に違います。
Manaでは真似したくてもできない部分でしょうね。

世界観は、ヴァンパイアの物語をベースに作っていて、
ほぼ全作品この基調で統一されています。
この世界観という意味では、MALICE MIZERに
引けをとるといわざるを得ないです。
MALICE MIZERが表現する世界観の掘り下げと言う面では、
今でも匹敵するバンドはそうはないです。
ManaとKoziが時間をかけて追求した方向性を、
Gacktが天才的なセンスで他の追随を
許さないレベルまでに高めました。

この面では、Versaillesはまだまだ軽薄
といわざるを得ないです。
Versaillesの曲は演奏を目で見て楽しむことはできても、
歌詞を読んで歌って楽しむことはできないです。
今後の成長の要素はこの面にあると思います。
今後を期待していきたいです。

余談ですが、KAMIJOはMALICE MIZERの関係者です。
ローディをしていました。
いわば、MALICE MIZERメンバーの部下でした。
彼はこの経歴を公表はしていないです。
そして、今、彼は自分のバンドで
MALICE MIZERを超えようとしています。
そういう意味でも今後このバンドが
どうなっていくのか興味深いです。