MALICE MIZER

元祖ゴシックタイプビジュアル系のバンド。
知名度も結構あったので、
御存知の方もいるかと思います。

かの有名なGacktがソロ活動を始める前に
所属していたバンドがこのバンドです。

リーダーのManaは中世ヨーロッパ風の
ドレスを身にまとってギターを演奏し、
ここからゴスロリというファッションが
流行し始めました。


■メンバー■

◇ Mana(Guitar)

【基本情報】

MALICE MIZERのリーダー。パートはギター。イメージカラーは青。
出身は広島。基本的に女装。
金髪縦ロールのロングヘアーにゴスロリのドレスを着た姿は
コテコテの少女マンガのキャラクターを現実に具現化したようででした。
彼のスタイルが、今日のゴスロリのファッションの起点となったのはほぼ疑いないです。
作曲を多く手がけており、"ヴェル・エール"や"au revoir"などの名曲を生みました。
音楽活動のほか、ゴシックロリータファッションの洋服ブランド、
Moi-Meme-Moitieをプロデュースしています。

【詳細情報】

MALICE MIZER解散後はソロプロジェクトMoi dix Moisを始動。
ソロとは言いつつバンドを形成して、精力的に活動しています。
Moi dix Moisでは、当然ですが、全ての曲をManaが作曲しています。
Manaは映像の中では決してしゃべらないです。
これはMALICE MIZER時代からのポリシーで
(本人はコンプレックスがある、と語っています)
現在もそのスタンスは貫かれています。
インタビューを受けるときは、質問に対しては
ヴォーカル(主にGackt)を通して回答すると言うやり方で行っていました。

【マニアックな情報】

MALICE MIZER以前は"摩天楼"と言うバンドで活動していました。
ギターのKö:ziとは摩天楼時代から一緒です。
摩天楼ではKö:ziとKenichiがギターを担当し、
Manaはベースをやっていた模様です。
当時のManaのヘアースタイルはモヒカンだったらしいですよ。
想像できないんですけど・・。

更にそれ以前には"GIRL'e"と言うバンドで活動しており、
当時はManaではなくせりなと言う名前を使っていたらしいです。
出所は忘れたが、海外のManaのファンサイトで確認した覚えがあります。
ライブのチラシにせりなとサインされているMana直筆のイラストが
掲載されていました。

映像では喋らないと前述しましたが、
2度ほど喋っているシーンを確認しています。
1度目は"麗しき仮面の招待状"をリリースした頃に、
TV番組(Shock waveだったか?)でキャスターに名前を聞かれたときに、
「ギターのManaです」と男の声で答えています。。
但し、その後の質問は全てGacktが代理で答えていますけど・・。
2度目はLive Video"薔薇に彩られた悪意と悲劇の幕開け"で
"虚無の中での遊戯"で自ら歌っています。
結構意外な展開でした。たまにはこういうのもいいですね。

◇ Kö:zi(Guitar)

【基本情報】

パートはギター。イメージカラーは赤。
出身は忘れました。どこだったかな、群馬?
首周りにフリフリのついた宣教師のようなコスチュームを着ることが多いです。
ピエロや悪魔といったキャラを演じる事もよくあります。

作曲数はManaに次いで多いです。ManaとKö:ziでMALICE MIZER全体の95%以上を作曲しています。
"月下の夜想曲"はMALICE MIZERの中でおそらく最もヒットした曲で、
これはKö:ziによる作曲です。
その他、"ILLUMINATI"など名曲が多いです。

【詳細情報】

MALICE MIZER解散後はソロ活動を行っていましたが、
2007年6月から活動を休止しています。
次なる活動の方向性は考えて入るらしいです・・・水面下で準備しているとの事。

ソロ活動と並行して、Haruhiko Ash氏のプロジェクト
Eve of Destinyに参加し、ドイツやオーストリアなどで
ライブ活動も行っていました。
いつからかは不明ですが、Eve of Destinyも既に活動を停止しています。

【マニアックな情報】

MALICE MIZER以前は"摩天楼"と言うバンドで活動していました。
Manaとはそのときからの盟友です。
その頃からManaとは「人間とは」と言う命題について
一晩中語り明かしたりしていたらしいです。
そういう語り合いの中で、MALICE MIZERの基本コンセプトが出来上がったようです。

Haruhiko Ash氏とのつながりのきっかけは不明ですが、
memoireのジャケットにはアドバイザーとして、Haruhiko Ashの名が記載されているので、
その頃から既に交流があったようです。


■MALICE MIZERのVocal■
◇TETSU(初代)
MALICEの初代ヴォーカルはTETSU。
2代目のヴォーカルであるGacktに比べると、認知度が非常に低いです。
コアなMALICEファンの間では常識ですが、
Gacktの方が好きという人のほうが圧倒的に多く、
不遇な扱いといわざるを得ないです。

MALICE脱退後、MEGA8BALL→nilを経て、
ZIGZOでメジャーデビューを果たしています。
しかし、2002年でZIGZOは解散し、古巣のnilでの活動を再開し、今に至っています。
因みにMEGA8BALLも健在のバンドです。
HPを見る限り、TETSUがいたという痕跡を見つけることはできないですが。

MALICEを抜けた原因は音楽の方向性の違いということになっています。
実際、所謂ヴィジュアル系のスタイルは彼には合わなかったのでしょう。
ZIGZOでの彼は、普通に街中を歩いていそうなお洒落な若者といった雰囲気で、
かつての白塗りの化粧にロンゲといういでたちは全く想像できないです。

MALICEファンの中で彼を評価する人は余り多くないですが、
彼もGacktに負けずヴォーカルとしての実力は抜けるものがあったと思います。
ZIGZOのライブ動画やPVを見ると、やはり彼の歌には魅せられるものがあります。
方向性は全然変わって、ロックな感じになっていますけど。
特にギターをかき鳴らしながら、普通に歌う姿は正直かっこいいです。
歌を歌う表情も結構惹かれるものがあります。

◆memoire
MALICE MIZERの1stアルバム。
初代VocalのTETSUの歌声を聴けるのはこのアルバムだけです。
1stアルバムには二種類あり、正真正銘の1stである、"memoire"と
ボーナストラックである"バロック"が追加された"memoireDX"があります。

厳密な意味での1stアルバムは3000枚限定でSold Outしていて、
市場で手に入れることはできないが、momoireDXであれば、手に入ります。
装丁は基本的に同じで、DXバージョンではバロックの歌詞カードが、
別冊で追加されています。

正規の1stアルバムの内容はDXバージョンでも全て聴けるので、
余程のマニアでない限り、わざわざ"memoire"の入手にこだわる必要はないです。
MALICE MIZERのVocalはGacktの存在感が圧倒的で、
リーダーのMana自身、恐らくGacktの声質を気に入っていると思います。
実際、3代目VocalのKlahaやその後のMoi dix MoisのVocalも声質はGacktに似ています。
唯一傾向が異なるのが、Gackt以前のVocalであるTETSUなのです。
そういう意味でも1stアルバムはレアな存在と言えます。

けれど、人気は余りないんですよね。
Gacktは好きだけど、TETSUの歌はあんまり・・・という人が大半。
私は結構好きなんだですけど。



◇TETSUのライブ動画紹介
MALICE MIZERを脱退後のバンドZIGZOでメジャーデビューをしたTETSU。
右の動画はZIGZOのラストライブの映像です。
マリス時代の面影は全く見られません。

ZIGZOは既に解散しており、
TETSUは別のバンド(nil)で活動しているようです。
最近復活イベントもあったようですが・・・
詳細は知りません。

右はMALICE MIZER時代のTETSUの動画。かなりのレアものと思われますが、
最近まとめてTETSUのライブものがアップされています。
誰か知らないけど、ありがたいです。

上の動画と見比べると、MALICE MIZERを辞めてからえらく変わってしまったことが良く分ります。
もはや同一人物と思えないくらいです。

この動画はTETSUラストライブの
バロック。
1stアルバムであるmemoireDXの
内容と大差ないです。

この動画は同じくバロックですが、アルバムリリース以前のライブで、
歌詞の内容もかなり違っています。
画質は悪いけど、音質はこっちの方がいいかも。


◇Gackt時代(2代目)
既に数年昔のことになりますが、
紅白にも出場したし、大河ドラマ・武田信玄では、上杉謙信役を演じたしで、
有名なGacktですが、以前はMALICE MIZERのヴォーカルだったことを知っている人は、
余りいないかと思います。

勿論、15年前にMALICE MIZERのファンをやっていた人は当然知っているでしょうけど、
何分昔のことなので・・・知らないのが普通です。

Gacktのヴォーカリストとしての、エンターテイナーとしての才能は疑う余地もありません。
残っているライブ動画を見れば、そして他のヴィジュアル系のライブ動画と比べれば、
彼の格が如何に抜きん出ていたかが、嫌でも分かります。

TETSU時代からライブハウスで活動を続けてきたMALICE MIZER。
Gacktのスタートもそういったインディーズの時代の活動からでした。
MALICE MIZERは、芸能プロダクションなどの後押しを受けることもなく、
ひたすら自らの音楽性で以って、自力でメジャーデビューをしています。
ManaやKö:ziの作曲のレベルアップも当然成功の要素としてありますが、
ヴォーカルであるGacktの才能がずば抜けていたことは
どのような見方をしても否定できません。

何かものすごくしぶしぶGacktを評価しているような表現をしていますが、
実際しぶしぶです。
その理由は、書き始めると長くなりますので、
また次回更新する時間ができたときに譲ります。
とりあえず、Gacktのライブ動画を乗っけます。
既にメジャーデビューが決定した、インディーズラストライブの映像から。
Transylvania〜麗しき仮面の招待状までの抜粋動画です↓



【MALICE MIZER:略歴】

第1期
1992年Mana・Kö:ziを中心にMALICE MIZER結成
1993年オムニバスCD"Brain Trash"参加
ドラムGAZ脱退→ドラムKami加入
デモテープ"SADNESS"配布
1994年1stアルバム"memoire"発売
1stアルバム拡張版"memoire DX"発売
ボーカルTETSU脱退
第2期
1995年ボーカルGackt加入
1stシングル"麗しき仮面の招待状"発売
1996年2ndアルバム"Voyage"発売
2ndシングル"ma cherie 〜愛しい君へ〜"発売
1997年日本コロンビアよりメジャーデビュー決定
3rdシングル"ヴェル・エール 〜空白の瞬間の中で〜"発売
1stビデオ"ヴェル・エール 〜空白の瞬間の中で〜 de l'image"発売
4thシングル"au revoir"発売
1998年5thシングル"月下の夜想曲"発売
3rdアルバム"merveilles"発売
6thシングル"ILLUMINATI"発売
7thシングル"Le ciel 〜空白の彼方へ〜"発売
2ndビデオ"merveilles 〜終焉と帰趨〜l'espace"発売
第3期
1999年ボーカルGackt脱退
3rdビデオ"merveilles -cinq parallele-"発売
8thシングル"再開の血と薔薇"発売
4thビデオ"再開の血と薔薇 〜de l'image〜"発売
2000年5thビデオ"神話"発売
9thシングル"虚無の中での遊戯"発売
5thビデオ"虚無の中での遊戯 〜de l'image〜"発売
10thシングル"白い肌に狂う愛と哀しみの輪舞"発売
4thアルバム"薔薇の聖堂"発売
ボーカルKlaha加入
6thビデオ"薔薇に彩られた悪意と悲劇の幕開け"発売
2001年7thビデオ"sans retour Voyage“derniere”〜encoure une fois〜"発売
8thビデオ"薔薇の軌跡"発売
11thシングル"Gardenia"発売
12thシングル"Beast of Blood"発売
9thビデオ"Beast of Blood 〜de l'image〜"発売
映画"真夜中に交わした約束 〜薔薇の婚礼〜"発売
13thシングル"Garnet 〜禁断の園へ〜"発売
MALICE MIZER活動停止