Schwarz Stein

ヴォーカルのKayaとキーボード・プログラミングのHoraの
2人のメンバーで構成されるユニット。
2002年〜2004年の2年間活動し、解散しました。
全身はRudolf Steinerといい、メンバーは同じ。
ManaによるプロデュースでCDを出す事が
決定した際に、ユニット名をSchwarz Steinと改名しました。

音楽は完全打ち込み。
「アンドロギュヌスとブルータルレプリカントが織り成す、
近未来デジタルデカダンスサウンド」と言うくだりで
売り出されました。

アンドロギュヌス(両性具有者)はKayaに当たり、
ブルータルレプリカント(凶暴な人工生命体)は
Hora

当たると考えられます。
曲調は、Kaya色の強いもの、Hora色の強いもの、
中間のものがあり、それぞれ曲の性向は
若干異なっていて面白いです。
基本的な思想として、性別的に中性的な見地に
立とうとしているように見えます。
但し、立ち方はKayaとHoraとは逆で、
Kayaは両性的であり、Horaは無性的です。

Kaya色の強いものはSuccubus,
Queen of Decadanceなどで、
攻撃的な愛欲が、歯に衣着せぬ
露骨な詞で表現されています。
肉々しさ溢れる歌を堪能できます。
この歌詞は、Kayaしか作れないでしょうね。
言葉遣いが凄いからね、そこが好きなんですけど。
Kaya自身は男でありながら、曲の主役は常に女なので
作品中でKayaは両性を演じる事になり、
まさにアンドロギュヌスそのものといった感じがします。

Hora色の強いものは、The alternation of generation,
Profane Geneなど。
言葉で直接表現されているわけではないですが、
強烈なアンチセックス思想が感じられます。
人工的に創られた生命体(レプリカント)にとっては、
セックスなど必要のないもの、という感じです。
Horaの項目で詳しく書きたいと思っていますが、
私がより興味を惹かれるのは、
このHora色の強い曲の方です。

中間的なものは、Release me,
Perfect Gardenのような曲。
あっさり過ぎず、くどくなく、Horaのスマートな曲と、
Kayaの熱っぽい歌詞が非常にバランスが良いです。

私がMALICEの後にまともにはまったのは、
KoziとこのSchwarz Steinだけだったので、
解散はとても残念でした・・

二人とも現在ソロ活動を続けていて、健在ですが、
この二人が一つのユニットで活動するからこそあった魅力は
やはり今のソロ活動の中には失われてるような気がします。