刃物の恋
作詞:DADA 作曲:KALM

〜私に触れたら無傷じゃいれない 私に触れたら全てが分かるわ〜

Street of Aliceトラック4 お気に入り度:★

Street of Aliceの4曲目。
全然好きになれない作品。
曲自体はリズム感があって結構いい感じですが、
何と言っても歌詞が駄作過ぎます。

私はナイフで道端に捨てられていた所をあなたに拾われた。
あなたの血を浴びたい。

というような趣旨の歌詞で、
何のひねりもないサディスティックな主人公の歌です。
ただそれだけで、特別なストーリー性が何も感じられず、
この歌詞で何を表現したかったのか全くわかりません。

歌詞でも小説でも漫画のストーリーでも、
基本的にポジティブなものは大したストーリー性がなくても、
歌詞の場合は、下手をしたらストーリーがなくても、
作品として成立します。
ポジティブなものはそれだけで存在価値がありますから。

ですが、ネガティブなものを表現する作品は、
わざわざそれを表現する意味とか、独自の面白みとかを
持たせなければ存在意義が生まれません。
憎しみとか悪意とか、そういうネガティブなものを人は喜びません。
だから、ただそれだけを書いたものを読んで喜ぶ人はいません。

DADAの作品はネガティブでダークなオーラを纏ったものばかりですが、
それを許すだけの面白いストーリー性や、
興味深いミステリアスさがあるので私は面白がって聴くのですが、
それが失敗すると、この作品みたいになってしまいますね。

大体、冒頭にも紹介しましたけど、
「無傷じゃいれない」って、どうですか?
「いられない」が正しいでしょ?
歌のサビの部分で、「ら」抜き言葉を平気で使われるので、
そういう意味でも凄く萎えてしまいます。

曲は悪くないのに・・・勿体無い。

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