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MALICE MIZER

ヴィジュアル系というジャンルを作られた元祖バンドの一つです。アーティストとしてよく知られるGacktは、かつてこのバンドに在籍していました。

vocal:Gackt.C
guitar:Mana
guitar:Közi
bass:yu~ki
drumns:Kami

概要

MALICE MIZERは1992年8月にguitarのManとKöziを中心に結成されました。日本のヴィジュアル系の元祖の一つともいわれるバンドです。フランス語でMALICEは「悪意」、Mizerは「悲劇」を意味し、中世ヨーロッパ調の世界観を取り入れた独自の表現を追求しました。

楽曲だけでなく、衣装や舞台セットまで独自の世界観を徹底した奇抜なパフォーマンスが特徴で、演劇的な要素を取り入れた幻想的なライブは、受け入れられるのに多少時間を要したようですが、次第に熱烈なファンを集めるようになりました。

第 I 期

初代ヴォーカルのTETSUの時代です。一目見て感じると思いますが、まだ衣装やヘアメイクなど、工夫を凝らしているのは見て取れるものの、まだ完成度が今一つの時期と見受けられます。音楽もその後の作品と比べると音の作りこみが粗削りといわざるを得ない時期です。誰でも最初はそういうものと言えましょう。

写真は第1期の中でも比較的早期の時代で、後半にはTETSUの髪型も大きく変わるなど(ショートヘアになる)、かなり雰囲気が変わっていきます。第1期の楽曲はロック色の強いものが多いといえます。ヴォーカルのTETSUの趣向が色濃く出ているものと思われます。

実際、その点がTETSUと他のメンバーたちの方構成の違いとして顕在化し、TETSUの脱退に至ることになります。

第 II 期

MALICE MIZERの全盛期といえる時代です。2代目のヴォーカルのGacktが加入しました。加入当初はまだインディーズでしたが、急速に人気を高め、1997年にはメジャーデビューを果たします。Gacktの歌唱力と舞台上でのパフォーマンスがずば抜けていた点が、飛躍の要因だったと思います。

しかし人気が高まる一方で、Gacktと他のメンバー及び事務所との確執が生まれ、深刻化したようです。1998年にツアーライプを終えた後、まさかのGackt失踪という事件が起こり、危機的な状況を迎えます。Gacktはそのまま戻ることなく脱退となりました

第 III 期

人気絶頂の中でのヴォーカルの脱退は、MALICE MIZERにとって極めて困難な時代への幕開けとなりました。メジャー契約は解消され、再び活動はインディーズに戻ります。

しばらくヴォーカル不在の4人での活動となったMALICE MIZERですが、追い打ちをかけるようにドラムのKamiが、くも膜下出血で逝去しました。「悪意と悲劇」という意味のバンドのMALICE MIZERですが、この時期は取り巻く環境があまりにも言葉通りの事態となり、当事者もファンも最もつらい時代だったといえます。

その後、MALICE MIZERは3代目のヴォーカルであるKlahaを迎え、本格的に活動を再開します。しかし、残念ながら全盛期の勢いを取り戻すことはできなかったことは、認めざるをえません。それは、ツアーライブの行程や頻度に如実に表れていました。

Klahaの歌唱力は決してGacktに引けを取るものではありませんでしたが、ライブパフォーマンスについては勝っていたとは言い難かったと思います。全盛期を知るファンの心をつかむには十分とはいえなかったかもしれません。最終的にMALICE MIZERは、それぞれの音楽活動を優先するという方針を決め、2001年に解散することとなりました。