トップページ >ヴィジュアル系 >MALICE MIZER >Garnet

Garnet ~禁断の園へ~

MALICE MIZER最後の音源

第III期MALICE MIZERのサードシングルであり、また、最後の音源でもあります。

エデンをモチーフとした曲

Garnetは赤い宝石ですが、ここでは、知恵の実の林檎の比喩です。カップリング曲も含め、このCDでは、アダムとイブの楽園追放をテーマにしたコンセプトとなっています。CDがリリースされた時は、これがMALICE MIZERの新たなテーマとなるのかと感じました。

しかし、最初に書いたとおり、この音源がMALICE MIZERの最後のものとなりました。リリース後、ほどなくMALICE MIZERは活動休止を発表しました。こののち、各メンバーはソロ活動を開始することになります(ベースのyu~kiは実質的にこのタイミングで引退といえます)。

なぜこの終わり方なのか

私は正直なところ、この音源がどのような位置づけでリリースされたのか、理解できていません。10年に近い活動を続け、一時は、メジャーデビューの上、テレビにも出演するほどの活躍をしたバンドであるのに、この音源は締めくくりを感じさせるような作りになっていないことに違和感を感じます。

音源をリリースした時点では、まだ解散を決定してはいなかった可能性は考えられます。リリース後に解散の決断を下したので、この中途半端感を残す形になったのかもしれません。

Köziのためのリリース?

これは私個人の推測ですが、解散は既に決まっていたものの、最後にKöziが作った作品をリリースしておきたかったという側面があったのではないかと考えています。

当サイト内のいくつかの記事で触れてますが、私の考えでは、第III期のKöziは、総じてスランプだったと思っています。第II期とMALICE MIZER解散後のソロ作品に一貫するKözi作品のテーマ性が、第III期には読み取れず、どちらかというと、アルバムのコンセプトにあわせ、個性を殺した作品群となっています。そもそも第III期のKözi作品は少ないです。

そのKöziが何とか作り上げた作品を、最後に世に出しておこう、という計らいがあったのではないか、そんな気がするのです。