memoire

記念すべき第 I 期の1stアルバム

MALICE MIZERがリリースした初めてのアルバムです。メジャー時代の輝かしい音源と比べると、初代ヴォーカルのTETSUが歌うこのアルバムはかなりマイナーな部類に入ると思います。

memoireは、MALICE MIZERのメジャー時代だけを知る方がきくと、別のバンドのような印象を受けるかもしれません。ロック色が強く、またヴォーカルのTETSUの声質がGacktとはかなり異なるためです。ロック色が強いのはTETSUの趣向といえます。

黎明期の試行錯誤の結晶

MALICE MIZERはヴィジュアル系というジャンルを作ったバンドの一つです。前例にとらわれず、表現手段や世界観を探求した軌跡をたどる意味では非常に興味深い音源といえます。しかし、もしかすると完成度が低いと感じる視聴者は少なからずいるかもしれません。

Manaによれば、memoireの音源化においては「当時の楽曲の中で音源化するに堪えるものを厳選した」というようなことを言っています。楽曲の完成度については彼ら自身、まだまだという意識はあったようです。しかし、どの楽曲も様々な工夫が凝らされており、こうした試行錯誤が全盛期の高い完成度につながるのだといえるでしょう。

個人的には好き

Gackt時代の音源に比べれば、人気は劣るといわざるを得ないですが、さくら個人としてはmemoireも結構好きです。TETSUの声質も多少の癖がありますが、いいと思います。ZIGZO時代のTETSUもいいですが、MALICE MIZERのTETSUも決して悪くないです。

もっとも私は、好き嫌いの分かれやすいVersaillesのKamijoの声質もありだと思う派なので、少々癖がある声質が好きなのかもしれません。