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Voyage

Gacktインディーズ時代のアルバム

第 II 期MALICE MIZERのリリースしたアルバム。こだわりぬいたクオリティ、表現方法のあくなき追及、メンバー達のそんな研鑽が結実した結晶といえる音源です。Gackt加入後のインディーズ時代は、新しいことを恐れずに次々と挑戦し、かつ人気も急上昇した時期で、彼らが最も輝いていた時代だったと思います。(VoyageライブDVD(第 III 期にリリース)で、メンバーのインタビューが収録されていますが、その中でyu~kiもそのように述懐しています。)

吸血鬼をテーマにした世界観

様々なタイプの楽曲を収録したアルバムですが、総じてヴァンパイアをテーマにしたストーリー性のある世界観となっています。MALICE MIZERは楽曲を表現するうえで、「人間とは何か」を追求する姿勢を取っていますが、Voyageではヴァンパイアという架空の存在を通して、この問題に迫ったということだと思います。敢えて人ではないものに視点を置くことで、「人間」を客観視しようということ試みだったのではないでしょうか。

ストーリー性は一つの楽曲で完結せず、複数の楽曲をまたいで一つのストーリーが紡がれているようにも読み取れます。聴く者が曲の裏側に込められたストーリーをいろいろと想像できる、というのもMALICE MIZERの魅力です。

メジャー並みのクオリティ

クオリティは飛躍的に向上していて、メジャー全盛期に匹敵するといえます。強いて難点を挙げるなら、他の音源に比べやや音のボリュームが小さいことでしょうか。(プレイヤーの音量調節でどうとでもなりますが。)

飛躍的な成長が目立つ第 II 期ですが、初代ヴォーカルのTetsuよりもGacktが優れていたということではありません。そこはTetsuの名誉のために触れておきます。Tetsu時代の第 I 期の模索があったからこそ、第 II 期の成長があったと捉えるべきでしょうね。