死の舞踏
作詞:MALICE MIZER作曲:mana お気に入り度:★★★★★
歌詞
「Oh、シンデレラ、お前の望みを叶えてやる。」
一夜限りの恋と夢と憧れと未来と
誰のものでもないauroraの服をまとい舞踏会へ
(「If my wish is realized
Please take me on the from of a beautiful woman again」)
「もしも願いがかなうのなら、この体を元に戻して。」
柱から見下ろす意地悪な時計の針
抱き重なる瞬間をもう少しだけ後にまわして
長い廊下の一番奥の救われぬ夢はどこまでもずっと…
硝子の靴を履いたらこの夜が終わらぬよう
硝子の靴を脱ぐまでずっと躍らせて
硝子の靴を履いたらこの夜が終わらぬよう
硝子の靴の片方をあの夜に忘れてこよう
まるで御伽話のような どこかで聞いたような夜
ずっと覚めないでおくれ
この夜が…
長い廊下の一番奥の救われぬ夢はどこまでもずっと…覚めない
シンデレラをモチーフにした楽曲
mana作曲の作品です。パイプオルガンの前奏で始まる曲調は、まさにmanaが好むテイストですね。童話のシンデレラの物語をモチーフにした歌詞ですが、原作のようなハッピーエンドにはなってません。
この楽曲がまとめられているアルバム「Voyage」がヴァンパイアをテーマにしていることを考えると、この作品のシンデレラの物語もその世界観の元に作られているように思えます。
貴族の舞踏会に憧れていたヒロインは魔法使いにドレスとガラスの靴をもらい、舞踏会に出る。でも、多分この貴族はヴァンパイアなのでしょう。夢のようなひとときに酔いしれたまま、その夢は永遠に醒めないものとなり、彼女はお城の長い廊下の奥深くにある棺の中で眠り続けるのだと思います。
実はMALICE MIZERの初期作品
「Voyage」はGackt加入後の第II期のアルバムで、本作もGacktの歌唱で収録されていますが、本作自体は第 I 期、TETSU時代に既に作られていた作品です。当時の歌詞はアルバム収録時とは異なるものになっていて、シンデレラを意味する「Cendrillon」という単語も使われていません。しかし、ガラスの靴については歌詞に盛り込まれているので、世界観としては当初からシンデレラの物語がモチーフになっていたのは間違いないですね。
作詞:MALICE MIZER の表記
歌詞カードを見ると本作の作詞はMALICE MIZERとなっています。他の楽曲は全て作詞者の個人名(ほとんどがGackt)である中、異彩を放っていますが、先に紹介したように本作が第 I 期からすでにあった作品であることを考えると、歌詞の大元はTETSUが書いたと思われます。これを第II期のメンバーでリメイクしたものをアルバムに収録したので、作詞はMALICE MIZERとなっているのだと思います。また、第 I 期のTETSUの脱退は円満なものではなかったので、「作詞:TETSU」として収録する訳にはいかなかったという事情もあったろうと想像してます。
とはいえ、結果的にはリメイクによって作品としてはよりよくなったと私は感じています。またリメイクしてでも本作を収録した背景には、それだけ作り手(主にmanaだと思いますが)の思い入れも深かったのではないかと考えてます。
TETSU時代の死の舞踏(Live)